永崎翔
「答えはそこだ」ライナーノーツ

くべき才能が現れた。シンガーソングライター、永崎 翔。関西出身の23歳。デモを何曲か聴かせてもらったが、とにかくそのソングライティングのキレの良さと音楽的な幅の広さが常識外れなのだ。
「メロディを作るっていうことに関しては、絶対的な自信があります。CHAGE and ASKAさんや山崎まさよしさんからダニー・ハサウェイのようなブラックミュージックまで、とにかくいろんな音楽から影響を受けてるんですけど、ファンキーな曲も、キレイなバラードも、どっちも自分の中からどんどん出てくるし、これからもひとつのジャンルにとらわれることなく作っていきたい」
中学3年の頃に将来プロのミュージシャンになると勝手に決めて、定時制高校に通いながら音楽一筋の人生を歩み始めた永崎 翔。自主制作盤を作ったり、「ミュージシャン志望の若者」としてNHKの「真剣 10代しゃべり場」にレギュラー出演したりと、とにかく世に出るチャンスをうかがっていた。上京して数年間は、バイトをしながら地道なライブ活動やオーディションを続ける日々。
「でも、最初っから自分がプロになれないわけがないって思ってたんですよ。思いこみだけは本当に強くて。『絶対に無理だ』って忠告されることもありましたけど、まったく耳を傾けなかった」
確かな才能と信じる力。そんな、ちょっとベタだけど、最も大切なものだけをポケットに入れて、寄り道も回り道もせずにまっすぐここまで突き進んできた。そんな永崎 翔がこの先歌っていきたいのは、ある種のジェネレーション・ミュージックだという。
「20代のための音楽って意外に少ないと思うんですよね。今自分は23ですけど、周りの友達を見てると、みんな大人の仲間入りをするタイミングで、迷ったり、不安を抱えてたり、悩んでたりしてる。そういう人たちに、ちょっとした勇気を与えられるような曲を歌っていきたい」
身長161cmと小柄ながら、喋りはじめると止まらない、全身からエネルギーが溢れている。
「『隣のお兄ちゃん』みたいなミュージシャンにはなりたくないんですよ。せっかく人前で音楽をやってるのに、どうして最近は尖がったミュージシャンがあまりいないんだろうって思う。昔って、ポップスっていう大きなフィールドの中にも、尖ったミュージシャンはもっといたし、尖がった音楽もたくさんあったと思うんですよ。そういうものを自分の力で取り戻したい」
デビュー曲「答えはそこだ」がいきなり人気ドラマの挿入曲に抜擢されるという、ビギナーズラックとともに始まった永崎 翔のキャリア。だけど、彼の楽曲のストックの中には、きっとこの先、もっと大きな幸運を引き寄せていきそうなメロディや歌がザクザク眠っている。そして、その楽曲のストックはこれからもどんどん増えていくことだろう。永崎 翔。今のうちに、その名前を覚えておいたほうがいい。

(宇野維正)


2008.12.03 Release
永崎翔「答えはそこだ」


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